人生にハリがない

25歳になったのですが。

だんだんと涼しくなってきてはいるものの、未だ夏の最後っ屁のような暑さが飛び込んできたりもする今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。どうも僕です。


私事ではありますが今月の11日に誕生日を迎え、25歳となりました。四捨五入すればとうとう大台の30歳、アラサーと呼んでも差し支えないお年頃です。これはちょっと本当に青天の霹靂という感じで、グダグダと寝て起きて、飯を食みクソを出し、ゲームをピコピコしてオナニーして、2年と5ヶ月いやいや仕事をしていたら、25回目の誕生日を迎えていたという感覚。子供の頃は25歳と言ったら、洗練されて颯爽と肩で風を切るイカしたヤング・ガイというイメージがあったのに、鏡に映るはだらしない猫背に無精ひげを生やし、目の下に黒々としたクマの浮かんだなんとも覇気のない醜男です。どうしてこんなことになるまで放っておいたんだ!と叫びたくなりました。しかし、こんなになるまで放っておいたのは、他ならぬ僕自身なんですよね。年を重ねるだけでは人は大人にはなりません。時間経過で自動的に大人になれたら楽なんですけど、実際には様々な経験と、努力と、意識が必要なんですね。僕は子供のまま大人になってしまった。もう取り返しはつきません。


先日、僕の大学時代の知人が結婚をしました。25歳での結婚なんて今時別に早くもないし珍しくもないですが、僕はちょっと衝撃を受けました。身の回りの自分と同じだと思っていた若者が、結婚という大人の階段を駆け上がってしまったのです。またその結婚情報につられてなのか、すでにプロポーズを済ませたという人や、すでに名字が変わっている人、結婚を前提に同棲に入った人などがいるという知らせがドカドカと舞い込んできました。もちろんそういった色恋の話だけではなくて、どこそこの店長になっただとか、転職してホワイト企業でよろしくやってるとか、なんかよくわかんないけど営業売り上げ全国3位になって本社勤務になったとか、仕事の方面でも大人っぽい話を聞きます。もう僕は恐ろしい。世界の進む速度についていけていない。みんな何をやっているんだ。人生は徒競走じゃないんだぞ。そんなにみんな揃ってダッシュしなくてもいいじゃないか。卒業してまだ3年も経っていないのに、きちんと大人をやっている人がたくさんいる。まあもちろんそうでない人だっているんですけど、だからこそ、やれている人とやれていない人の対比がくっきりと浮かび上がってきたような感じになり、なんとも恐ろしい気持ちになりました。


翻って僕です。その知人の結婚報告を受けたときは、暇だったので自室で金玉を弄くり回していました。手遊びのときのちょうどいい相手になるんですよ。それに、金玉に生えた毛って、毛根の部分がぷっくりとふくらんでいて、なんとも珍妙な形をしているんですよね。可愛げのあるキモさというか。その時も金玉を揉んだり引っ張ったりして時間を無為に過ごして、凶悪な知らせに対する心構えなど全くできていなかったのです。いやさ、ありとあらゆる今生の全てに対して、現在進行形でなんの心構えもできていないのです。真っ当な成人男性なら、少しばかりの驚きと祝福の心でもって受け止められる知らせを、僕は受け止めきれなかったのです。未熟な男なのです。未熟な25歳児なのです。


そういえば、僕は25年間生きてきてなにも成し遂げてい無いような気がする。別に大それたことじゃなくて、部活を頑張ったとかバイトを頑張ったとか、何らかのことを頑張って賞をとったりして実績を残したとか、実績がなくとも積み重ねてきた経験があるとか、そういったことが一切ないと思う。少なくとも個人的には記憶にない。学生の時分特有の、有り余る時間と若さでもって得体の知れない愚行をしたりという経験もない。1日10数時間机にかじりついて勉強しまくったことだってない。なんにもない、なんにもない、まったくなんにもない。もちろん、星がひとつ暗い宇宙に生まれることだってない。


本当に、ボンヤリ揺蕩うように生きていたら四半世紀経ってしまっていた。そんな感じです。でもこういう人って意外と多いのかな。自分なりに普通にやってきたつもりが気が付くと周りから10馬身くらい離されていて、しかも自分は世間から見ると間抜けな未熟者であり、自分にとっての「普通」と世間にとっての「普通」の想像以上の乖離に打ちのめされる。みたいな。就職して、ヘロヘロになりながらもなんとかあぶく銭を稼ぎ、ようやく女性とも変に緊張せずに話せるようになり、ようやく普通の、平均的な人間になれたと思っていたのですが。普通の平均的な人間は25歳にもなったら、恋人を作って結婚を前提とした生活を始めるフェイズに入っていてもなんらおかしくないわけですよね。いや、別に入っていなくてもそれはそれでおかしくはないんですが、少なくとも、夜中に金玉を弄って暇を潰しているような生活はおかしいでしょう。早く寝ろよ。


多分来年の誕生日もこんな感じなんだろうし、5年後も10年後も、25年後もそうなんでしょうね。僕はいつまで生きているのかな。なにかひとつは成し遂げたと思えるようなことをしたいですね。自分で自分を褒めてやりたくなるようなことを。自分を認めてあげられないのは辛いものですよ。結局、そうやって自分を誇らしく思えるような経験を積めていないことが諸悪の根源なのかも知れないですね。自己肯定感を育めなかったことが。自己肯定感。この期に及んでまだその言葉が僕を苦しめるのか。ふざけるな。結局成功体験をしなきゃならねえのか。童貞捨てた時だってそうだよ。金払って買ったセックスという行為だけでは、本当の意味での自信なんかつかなかった。自力で女性と信頼関係を築いてそういう行為まで持ち込めなけりゃ、本当にセックスしてやったぜ、という気持ちにはなれないんだ。頑張るしかないのか。なにを頑張るのか見当もつかないけど。もういい加減、顔見知りの結婚報告でうろたえるようなしょっぱい根性にはケリをつけたいんだよ。



とりあえず、アナルの開発を頑張るか。途中で諦めちまったしな。

総括しろ!!

なんだかんだで大晦日。もうすぐ2016年も終わりですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は例年通りなんの予定もありません。ゲームして映画観てオナニーして寝るだけです。死ぬまでそうです。何も振り返るべき出来事がない。新年に向けての目標も、やりたいこともない。新年をともに祝う友人もいない。恋人もいない。年越しの瞬間にジャンプして今地球上にいなかったってやつをやって、ゆく年くる年を見て寝るだけです。初詣もしない。どこにも行かない。なにも買わない。誰にも会わない。不毛。不毛。不毛。そして仕事。仕事。仕事。辛さ。痛み。悲しみ。絶望。虚無。死。

 

頭おかしいんじゃないのか。何が新年だよ。みんな死んでくれ。

 

 

 

 

 

今年は僕の生活に変化のあった年でした。仕事では、地獄の穴掘り土方生活から、華のオフィスワーカーに異動になりました。まあ異動先も地獄でしたけどね。二年目なのに異常に増えた責任。増していく仕事量。残業。何回会社の戸締りをしたことか。誰も助けてくれない。見向きもしてくれない。みんな口を揃えて言います。「仕事が忙しいから」「手伝える余裕がない」。ですが僕の「忙しい」「余裕がない」は誰も聞き入れてくれない。みんなは忙しいから僕に仕事を押しつける。僕は忙しくても押しつける相手がいない。異動してひと月ほど経ってから、ようやくこの鈍い頭でも理解できるようになりました。僕は貧乏くじを引かされたんです。余計な仕事や面倒くさい仕事を押しつける、スケープゴートですね。犠牲になってくれる人柱です。ふざけるな。イカれてんのか。僕は案件のゴミ捨て場じゃねえぞ。Fラン私文卒は使い捨てか。そりゃそうか。そうだよな。おもしれえな。笑えるよ。笑える。

 

今年の変化と言えばもう一つ、とうとう童貞を卒業しました。吉原のソープランドです。めちゃくちゃ緊張しましたよ。ちゃんと勃起するかなとか、イケるかなとか、ハズレ引いたらやだなとか。まあ結構お高いところだったので、嬢はかなりレベルの高い子でしたね。はい。筋肉質な体で非常によかったです。バッキバキに勃起しました。二回イケました。生きてるうちに女性のアナルを舐めることができたのは、とてもよかったなあ。泣きそうになりましたよ。というかゆるゆると服を脱がされているあたりですでに泣きそうでした。本当によかった。あとファーストキスも奪われましたね。学生時代に済ませていない時点でもうなんの価値もないもんですので、粛々とさせていただきました。ちなみになんの味もしませんでした。まあ味したらまずいでしょ。ちゃんと歯を磨いてよ。

 

一応童貞を喪失しましたが、それでなにか精神的に変われたかというと、なにも変わってはいないんですよね。電話をかけて、予約をして、金を持って、時間通りに店に行く。それでセックスできるんですよね。女性と仲良くなって信頼関係を築いて、自分の肉体を受け入れてくれる関係を、自分の力で作り上げてのセックスとは、根底から違う。ハワイとかに旅行に行って、射撃場に行って金を払えば銃が撃てるじゃないですか。あれと同じですよ。ただ撃っただけじゃん、みたいな。セックスしただけ。ただセックスという行為を経験しただけ。セックスできる信頼関係を作り上げる能力はない。そんなんでなにか変わるわけないでしょ。気持ちよかったし、楽しかったし、行ってよかったとは思うけど、それだけだよ。北方謙三の嘘つき。

 

皆さんは今年一年を振り返っていかがでしたか?満足のいく一年を過ごせましたか?皆さんには、きちんと目標を立て、頑張りすぎない程度に頑張って、よく寝て、周りの人を大切にして日々を過ごしていただきたい。僕の人生はどう頑張っても好転しないので、せめて皆さんの人生に幸多からん事を願って、結びのあいさつとさせていただきます。今年一年ありがとうございました。

 

 

 

 

 

ということで、2016年映画ベスト10やりましょう。

 

 

 

10.ザ・ブリザード

めちゃくちゃ地味ですよね。まったく話題に挙がらない。評判もあまりよくないらしいのですが、僕は普通に楽しめたなあ。とにかくタンカーに取り残された乗組員たちが熱いんですよね。詳しくは観てほしいんですが、『オデッセイ』といいこの作品といい、『シン・ゴジラ』もそうなんですが、一つの目的のために様々な人たちが一丸となって努力するという描写は本当にシビれるものがありますね。

 

9.アイアムアヒーロー

お恥ずかしながら、僕は邦画のアクションや銃撃戦というものを小馬鹿にしている節がありまして、この作品も、まあZQNの造形ぐらいは頑張ってよね?という非常に舐めた態度で観賞したんですが、その凄まじすぎる人体破壊やカークラッシュに驚愕したのを覚えています。まさか邦画でこんなに景気のいい映画が観られるとは、いい時代になったものです。

 

8.ズートピア

映画史上、これほどまでにウサギを性的に描いた作品があったでしょうか。なんなんだあのケツは。最高だぜ。また、様々な動物が入り乱れた大都市という空想上の存在を緻密な描写で描き切っているあたりも、未知の世界観大好きマンとしては非常にポイント高いです。

 

7.TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ

クドカン作品はあまり観たことがないのですが、とても楽しませてもらいました。主題歌の「TOO YOUNG TO DIE!」がとにかくいい曲なんですよ。映画を観てからきちんと聴いてほしいですね。クドカンは死ぬのが怖くなくなるような映画を撮ろうという気持ちで作ったらしいですが、確かに地獄をこんなに愉快に描かれると、死ぬのも悪くないかななんて思ってしまいますね。タナトフォビアの僕にはとてもありがたい作品です。

 

6.HiGH&LOW THE MOVIE

説明不要のお祭りムービー。Twitterの極々一部でも大変盛り上がりましたね。僕はドラマ版は未視聴のまま観たんですが、冒頭のSWORD地区の各勢力の説明を見た瞬間にやられました。マジでヤバい。かっこよさの煮凝りみたいな映像の洪水。観るアドレナリンという感じ。単純に格闘シーンも出来がいいですしね。とにかく目が楽しい作品です。僕は知能が小二なので、こういう映画が大好きなのです。

 

5.シン・ゴジラ

邦画の底力も見せてもらいました。予告の映像がわりとあんまりな出来で、期待値がかなり下がっていたということもあるんですが、かなり素敵な作品でした。前述のとおり、僕は多くの人々が一つの目標に一丸となって努力する映画が大好きなので、必然的にこの映画も好きになってしまいますね。ゴジラというブランドには特に思い入れはなかった僕ですらこんなに面白かったんだし、そりゃネットなどでのあの盛り上がりも頷けます。個人的には、ビルを浴びせかけてゴジラからテイクダウンをとるシーンがお気に入りです。普通に働く普通の人々の頑張りがゴジラと戦う力になるなんて熱すぎますよ。

 

4.メカニック:ワールドミッション

ステイサムが七色の殺人術で人を殺しまくるという、キモ映画オタクの妄想を具現化したようなハイパーワンダフルムービーです。しかもジェシカ・アルバのケツまで見れる。これ以上何を望みますか?しかも上映時間は驚愕の98分。ちなみに体感では二年間ぐらい観てた気分です。それぐらい濃密。僕は休日の豊洲という暗黒街まで観に行ったんですが、家族連れやアベックに囲まれてもへっちゃらでしたよ。だって僕にはジェイソン・ステイサムがついているんだぜ!?

 

3.エンド・オブ・キングダム

僕は前作の『エンド・オブ・ホワイトハウス』 が大大大好きで、こんなに素敵な映画の続編が公開されるなら観に行かなければとめちゃくちゃ期待しながら観に行ったら、その期待を200mくらい飛び越えてとんでもないウルトラエクセレントバトルアクションを見せつけられてしまい、もうすっかりジェラルド・バトラーの虜になってしまった、というような作品です。景気がいいなんてもんじゃない、法で規制した方がいいのでは?と心配になるほどトべる映像の連発。しかも作品の舞台をロンドン全体に広げても、最終決戦はちゃんと前作に引き続き閉所での息の詰まりそうな銃撃戦で締めてくれるところも、制作者の粋な心遣いが感じられてとてもグッド。とっても「男前」な作品です。

 

2.永い言い訳

主人公が薄っぺらいんですよ、人間的に。思ってもない綺麗ごととか言うんですけど、なんだか僕自身を見ている感じがして、すごく居心地が悪い。でもそんな人間でもきちんと人と関われれば、なにもかも手遅れかもしれないけど、少なくともすでに失ってしまった大切なことにきちんと悲しむことができる。そういう希望を見せてくれる作品ですね。優しいんだよなあ。素敵。

 

1.ミュータント・ニンジャ・タートルズ : 影<シャドウズ>

 今年最高の一本はこれです。今年のアメコミ映画は大作や注目作が連発されましたが、個人的にはあんまりいい作品がなかったなあという印象がありまして、しかしこの作品はそんなモヤモヤとした気分をぶっ飛ばしてくれました。そもそも「人間大で機敏に動く亀」とかいう存在を実写化なんて、面白くならないわけがないんですよね。しかも戦車川下りとか、マンホールの蓋をぶん投げるゴミ収集車とか、いったいなにをキメたらそんな発想をするんだという狂気の沙汰を112分間やり続けられたら、そりゃ面白いに決まってるでしょ。バカか。でも、観ていて笑顔になれる最高のエンターテインメントなんですよ。この映画をバカにすることはいくらでもできるけど、僕はそんな小利口な人間になりたくないんですよ。映画を観てゴキゲンになりたいんですよ。そしてこの作品は、観ると心の底からゴキゲンになれるんですよね。

 

 

 

判定不能 

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

この作品は、ランキングに入れることができません。冷静に順位付けが出来ないのです。賛否両論ある作品でした。というか全体的に否の方が多いと思います。僕だって、正直に言えば不満だらけですよ。もうちょっと戦う理由なんとかならなかったのかとか、常人と超人の戦い描写すんの下手くそすぎだろとか、最後バットマンクリプトナイト弾撃つくらいしか活躍してないだろとか。言いたいことはいっぱいありますよ。というかそこらの奴らよりも僕はずっとこの作品を心待ちにしてたんですよ。納得できないという思いはあります。ですが、バットマンとスーパーマンが実写映画で共演したんですよ。しかもそこにワンダーウーマンまで加わったんですよ。その上フラッシュにアクアマンにサイボーグまで出てきたんですよ。もう泣くしかないでしょ。なんだよこれ。大好き。愛してる。ダメ男を捨てられない女の気持ちが分かりますよ。ふざけるな!BvSはダメなんかじゃねえ!最高の作品だ!僕のオールタイムベストにランクインだ!最高!大好き!万歳!

 

 

 

 

 

来年も死なねえぞ僕は!死ぬかこんなところで!ふざけるな!お前らが死ね!死ね!なんで貧乏くじ引き続けたまま死ななきゃなんねえんだ!Fラン私文卒の底辺会社員が自殺したところで、社会はなにも騒がねえんだ!変わらねえんだ!エリートだけ自殺しろ!僕は死なねえぞ!意地でも死ぬか!300年ぐらい生き抜いてやる!ふざけるな!

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を二年間待った僕は

 

 

 

 

 

※ネタバレには一切配慮しません。用語の解説もしません。ご了承ください。

 

 

 

 

 

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(以下BvS)の制作が発表されたのは2013年のコミコン、僕は来たるべき就職活動という名の地獄に戦々恐々としている罪なき大学三年生でした。当時隆盛を極めていた(今現在もですが)ライバル会社MARVELのMCUに遅れること5年、DCコミックスも映画でのユニバース構築に乗り出したわけで、それはそれは話題になりましたね。子供の頃にカートゥーンネットワークジャスティスリーグティーン・タイタンズを見て育った僕にとって、とうとうDC作品でも実写映画のクロスオーバーが始まるという知らせは何ものにも代えがたいものでした。率直に言うと嬉しくてほんのちょびっとだけ泣きました。

 

それからの二年間。皆さんには想像できますか?大好きで大好きでしょうがないものを、二年間お預けされる気持ちが。どんなに利口な犬でも、鼻先におやつを乗っけられたまま二年間「待て」は出来ないでしょう。どんなに禁欲的な、それこそ上杉謙信といえども、寸止め手コキを二年間続けられたら「イカせてくれ!」と懇願するでしょう。でも僕は耐えました。耐えきりましたよ。僕には理性がある。犬畜生なんかと一緒にするな。というかなんで上杉謙信が例えで出てくるんだよ、バカか。

 

公開までの二年間は、PS3用ゲームソフト『バットマン アーカム・ビギンズ』のトレーラーのバットマンとデスストロークの格闘戦や、小出しに解禁されていく予告を何度も何度も繰り返し繰り返し見続けて、気を紛らわせました。紛れるどころか気が狂うかと思ったぞ。『ファークライ3』でバースも同じことを繰り返し続けるのが狂気だって言ってたからな。何回見たと思ってんだ。YouTubeの公式トレーラーの再生数の500回ぐらいは確実に僕が稼いだぞ。

 

いやまあ制作発表以降も素晴らしい映画はいっぱいあったので、実のところそんなに辛くはなかったんですがね。特にMCUはフェーズ2に移行、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『アントマン』などなど名作を連発。さらに今作の公開から一ヵ月後には同じくヒーロー同士の戦いを描いた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』が公開されるわけで、もうこれはBvSの期待値上がりまくり、ファンのジャスティスも誕生しまくり、僕のアルフレッドもペニーワースという感じがありました。

 

とにかく。3月25日、スケジュール通りに無事公開されたわけです。僕は仕事があり公開初日には観に行けなかったので、公開から2日経った3月27日に2Dと3Dで二回観ました。

 

 

二回観たことを踏まえて、結論から言いましょう。この映画はクソです。

 

 

それ以外の評価は下しようがない。それはもう特に僕が言及しなくても数えきれない人々がそう評価しているこの現状を鑑みれば分かることです。ムービーウォッチメンでは宇多丸が的確に問題点を指摘しているし、ロッテントマトはトマトが腐りきっちゃってますからね。もう救いようがないですよ。ツッコミどころを挙げるとキリがない。話のテンポも悪い。ストーリーも支離滅裂。こんなものが出てきてしまったことで、余計DC作品が日本で嘲笑の的になってしまう。ザック・スナイダーはなんでこんな出来のものを自信満々で世に出すことができたのか。理解に苦しむ。いやマジで。僕が又吉イエスだったら、「腹を切って死ぬべきである!」って言っちゃいますよ。二年間待ちに待って楽しみにし続けたんですよ。この二年間、間違いなくBvSが僕の生きる意味の一つだったんですよ。その結果がこれです。あんまりだ。もう駄目だ。誰か助けてくれ…。

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

なにか聞こえる…?

 

 

 

 

 

 

 


WONDER WOMAN Theme / Music | Batman v Superman OST | Hans Zimmer & Junkie XL | HD

 

 

!?

 

こ、これはぁ!!!??

 

 

 

 

 

はい、というわけで客観的に見れば本当にクソ駄作、しかしお預けを食らいまくっていたファンからすれば最高のごちそうという非常に(良くも悪くも)面白い映画でした。国内外で酷評の嵐ですが、全く異論はありません。酷評されてしかるべき出来です。しかし、しかしね。そんなの全然関係ないですよ。僕が何年待ったと思ってるんですか?二年なんかじゃおさまらないですよ。MCUの一作目、『アイアンマン』公開の2008年から、八年間ですよ。ずっとだぞ。DCもこうやってクロスオーバーしてくれるに違いない。ジャスティスリーグをやってくれるに違いない。そうやって八年間待ったんだ。デラーズ・フリートだって三年間だからな。僕はそれより五年も長いんだぞ。早漏野郎め。もう少し我慢してみやがれってんだ。根性なしども。

 

話がそれました。とにかく、僕は待ち続けたんです。いくらボロクソ言われても気になりませんよ。ようやくバッツとスープスが一緒にいるとこを実写で見れたんだもん。何を言われても平気。問題点はいくらでもありますが、ここでは一切言及しません。問題点だらけだし、みんながしこたま指摘してるだろうから。だから僕はとことんこの作品を擁護するスタンスですよ。あぁ?宇多丸に酷評された?ロッテントマトが腐ったトマト?

 

 

うるせえ!!ベン・アフレックのケツアゴを食らえ!!!

f:id:onnnenman:20160418011420j:plain

 

 

ザックの野郎がどんだけやらかしても、バッツとスープスの殴り合いを見せてくれた上に、ビッグ3揃い踏みまで見せてくれたんだ。無理筋だろうと擁護してやる。ザック・スナイダー最高!僕をレイプしてくれ!僕のアナルをオナホにするべきだ!

 

 

f:id:onnnenman:20160418011949j:plain

最高!!生きてるうちにこの画が観れるなんて!!劇場で涙目になっちゃったぞ馬鹿野郎!!!

 

 

あとなあ、バットマンが人殺ししてるって、ジミー・オルセンが登場三分経たずにぶっ殺される世界でなに言ってんだ!もうDCEU世界は、マルチバースに内包される一つの宇宙として考えた方が自然だと思いますよ。パラレルワールド的なものと考えれば分かりやすいと思います。だってどう考えても広く大衆に普及してるキャラのイメージに則ってないですから。ルーサーがADHDくさい天才肌のお兄ちゃんってめちゃくちゃ不自然ですからね。あんなんじゃ合衆国大統領になれないよ。MCUは一般的なイメージ通りに正統派な実写化をしているようですが、DCEUはゴイヤーとザック・スナイダーが好き勝手にいじくり回す気満々ですよ。まっとうに実写化するつもりはなさそう。そもそも「DCエクステンディッドユニバース」ですからね。「エクステンド」とは拡張、延長という意味。「シネマティック」ではないんですよ。だからバッツが人殺しまくっててもいいの!スープスがなんか根暗っぽくてもいいの!

 

あとこれ、マジで言いたいんですけどね、バッツとスープスが母親の名前が一緒ってだけで仲直りするってやつ。本当にただ名前が一緒ってだけで意気投合してるわけじゃないですよ!

 

バッツがマーサ救出に向かう旨をスープスに伝えた後、とあるセリフを言います、字幕では「マーサは死なせない」となってますが、あれ実際は最後に「tonight」って言ってるんですよ。字幕では訳されてませんが。だから正確にはあのセリフは「今夜はマーサを死なせない」になるんです。劇中でブルースはマーサの墓参りで怪物に襲われる悪夢を見ますよね。彼には目の前で母を救えなかった後悔とトラウマがあるわけです。ずっとその心の傷に苛まれてきた。そうやって身も心もボロボロになって戦い続ける彼に舞い込んだ、取り戻せない過去を取り戻すチャンスが「マーサ」を救うことなんですよ。あの和解はただ母親の名前が一緒で奇遇だね!みたいなノリじゃないんです。その後のあの大立ち回りも、言ってみればブルース・ウェインが過去に対してけじめをつける戦いであり、バットマンが犯罪者を打ち倒すクライムファイターから人々を救うヒーローへと生まれ変わる戦いなんです。ただの賑やかしじゃないんですよ。僕はそれに気付いたとき本当に感動したましたよ。そういうことを踏まえてみると、あの和解とその後の戦闘シーンが、めちゃくちゃ熱く感じられてきませんか。

 

あと全然関係ないけど、おい!作品中盤でブルースが悪夢を見た後にフラッシュが警告に現れるシーンを『フラッシュポイント』だって言う奴ら!お前ら『フラッシュポイント』読んだことねえだろ!!あの作品はねじ曲がった世界を修正するってのがテーマであって、過去改変なんてしてねえよ!ちょっとフラッシュが次元を超えただけですぐフラッシュポイントか!お前らそれぐらいしか知らねえんだろ!まあ僕もそんなに詳しくないけど!とりあえず「THE NEW 52!」としては『フラッシュ:新たなる挑戦』に続いての邦訳、『フラッシュ:ローグズの逆襲』が先月発売されたから、みんな買ってくれよな!

 

フラッシュ:ローグズの逆襲(THE NEW 52!) (ShoPro Books THE NEW52!)

フラッシュ:ローグズの逆襲(THE NEW 52!) (ShoPro Books THE NEW52!)

 

 

 少し熱くなりました。とにかく、僕はこの作品が大好きなわけですよ。丁寧に誠意ある映画作りをして着実にアメコミ映画の地位を確立してきたMCUに対して、個々の監督の作家性をむきだしにして噛みついていくぞという気迫が、DCEUからは感じられます。とりあえずその試みは今作においては大失敗したようですが、それでも僕には頼もしく見えますね。もうどうせちゃんと真面目に作ってもMARVELには勝てないんだから、好き勝手に大暴れしてくれよな。こんな風にかましていってくれるなら、僕はこれから先どんなに興行的失敗を重ねてもついていくぞ。よろしくな。

 

さて、BvSに続くDCEU第三作は『スーサイド・スクワッド』です。監督はデヴィッド・エアーです。さらにマーゴット・ロビーが素晴らしきプリケツをさらします。もうどう考えても最高の未来しか見えませんね。皆さんは不安かもしれませんがね、僕はBvS公開時ぐらいから一種のトランス状態みたいなもんなので、もうDC映画は全部最高のサムシングを感じてます。もうダメ。幸せ。しかも日本公開は9月10日、僕の誕生日前日です。多分デヴィッド・エアーは僕にホの字ですね。まいったなあ。キスぐらいならしてあげる♡

 

長くなりましたが、これから続いていくアメコミ映画ラッシュ、本当に素晴らしいし、いい時代に生まれたものだとしみじみと感じています。本当に幸せ。なんだかんだMARVELも好きですしね。皆さんも映画だけじゃなくて、ぜひコミックを買って読んでみてください。日本のヒーローものとはまた違ったかっこよさがありますよ。それと、BvSはこんな出来でしたが、DCにももちろん面白いコミックはいっぱいあります。DC派とかMARVEL派とか言わずに色々探してみてください。みんなで一緒に、エンジョイしようぜ。

 

それでは、また。

怒ってみたい。

僕は怒ったことがありません。小さい頃に癇癪を起したことくらいならありますが、物心ついてからは、覚えている限りは一度もありません。イライラして物に当たることはあっても、激昂して誰かを怒鳴りつけたり、暴力を振るったことは一度もない。いいですか。一度もないんですよ。

 

僕は前々から、怒りを他人にぶつけられる人間が羨ましかった。一方的に、反抗してこない人間に、好き勝手に怒鳴ったり、殴ったり蹴ったりする。暴力行為はこの現代社会において、忌み嫌われる行為の一つです。でもね、今現在でも平然とまかり通っている行為なんですよ。僕は家でも、家の外でも、他人から言葉で体で、暴力を受けてきました。僕を殴る父を見て、僕は心底羨ましかった。人をこんな風に自分の思うがままに苦しめられるのは、それはそれは気持ちの良いことだろうと、僕は殴られ蹴られながらずっと思ってました。

 

そうやって23歳になる今日まで、僕はずっと殴られ怒鳴られ、怒りをぶつけられる側として生きてきました。これからもずっとそういう生活なんでしょうか。いやだな。僕も一度でいいから、怒りに身を任せてみたい。怒りの赴くまま、頭がスッキリするまで、この体が動くまで、暴れてみたいもんです。思いっきりテーブルをひっくり返してみたい。椅子をブン投げてみたい。大声で怒鳴り散らして、叫び続けたい。あたりかまわず物に当たって、壊して、大暴れしたい。法律や、自分の社会的な立場なんか完全に忘れて、全身で怒りを発散させたい。他人に暴力を振るいたい。別に向こうからやられたっていい。それならそれで、とことんまでやり合いたい。勝ち負けなんてどうでもいいから気絶するまで殴り合いたい。血まみれになって、歯が折れて、骨が折れて、それでも体の動く限り殴りたい。そして殴り倒したい。自分の手で、闘争に打ち勝ちたい。そのあと、ブチのめして戦意喪失した相手に、執拗に暴力を振るいたい。どれだけ懇願しても、絶対にやめない。死の危険を感じさせるまでやるし、死の危険を感じさせてもやるし、そのまま死ぬまで殴り続ける。命乞いしても絶対にやめない。殺すまでにはいろんなことをやりたい。眼球を潰したい。眼球を指でほじくり出したい。ほじくって空いた穴に小便をしてやりたい。糞をしてやりたい。鼓膜を破りたい。外耳も中耳も内耳も、ドライバーを突っ込んで貫通させたい。硫酸を注ぎ込んでやりたい。脊髄を損傷させたい。障害を負わせたい。立つことも歩くこともできなくさせてやりたい。腕も足もグシャグシャにして、人としての生活を送れなくさせてやりたい。鋸ヤスリで顔面の肉をベロベロにそぎ落としたい。人間らしい風貌を奪ってやりたい。醜悪な顔面で外に出ることもできず、自分で自由に動くこともできず、ただ他人の助けがないと満足に水を飲むことすら出来ない、ただ心臓を動かして呼吸しているだけの無価値な肉塊にしてやりたい。道具じゃだめだ。拳で、僕自身のこの手でやらなきゃダメなんだ。殺してやる。拳が砕けてもいい。指が潰れてもいい。肉が裂けて、剥がれて、骨だけになってもいい。骨だけになっても殴り続けてやる。頭蓋骨が潰れて、脳みそがグチャグチャになって、人体の原形をとどめなくなっても、それでもやる。拳が無くなったら手首で殴る。手首が無くなったら肘で殴る。肘が無くなったら肩で殴る。肩が無くなったら頭突きだ。頭が潰れても心で、この精神で殴ってやる。たとえこの身が滅んでも、魂がある。魂で殴る。魂で殴り殺してやる。おまえ地獄に行っても安心するなよ。おまえが等活地獄に行こうと黒縄地獄に行こうと衆合地獄に行こうと叫喚地獄に行こうと大叫喚地獄に行こうと焦熱地獄に行こうと大焦熱地獄に行こうと阿鼻地獄に行こうとそこまでついていって殴り殺してやる。地獄でも殴り殺す。鬼だとか閻魔だとかしゃらくせえ。僕の怒りは地獄の責め苦なんかじゃ止まらんぞ。僕の怒りこそが地獄だ。地獄の怒りだ。地獄の炎だ。徹底的にやるぞ逃がさん命乞いしても許さんお前が死ぬまでやるぞ死んでもやってやる見せてやる地獄をおまえ覚悟しろ

大晦日ですね。

どうも僕です。10ヵ月ぶりですか。もう言い訳はしません、僕は負け犬です。コンスタントに更新できる人は本当にすごいなと思います。僕は一年に一回のペースでしか無理そうです。文章書くのしんどいですからね。しょうがないですよ。しょうがない。

 

今年の四月から就職しまして、毎日毎日ボロボロになっています。小さい頃から働きたくないと思っていたので、就労意欲ゼロの中での就活は地獄でした。就職してからはもっと地獄です。この世の苦しみが全て押し寄せてきます。体だけじゃない、心もボロボロです。たまの休みはひたすら寝て、ゲームして、映画観て、センズリこいて…。この世は地獄だと、よく分かっていたつもりなんですが、本質的には全く分かっていませんでした。ですが今ならよく分かります。この世に救いはないです。

 

ただでさえ文章を書く体力がないのに、日々の生活で消耗しきっている僕では2ヶ月に一回ペースでも無理ですよ。毎日書いても平気な人はすごいですよね。タフですね。あとマメです。僕なんかブログ用に作ったヤフーのフリーメールアドレスをチェックしようと思ったら6ヶ月使用していなかったとかで消されてましたからね。なんだよそれ。いつかものぐさで死ぬんじゃないか僕は。

 

そんなわけで2015年もいよいよ終わりなわけです。今年一年は地獄でしたが、来年からは死ぬまでその地獄が続くわけで、もう慣れなきゃいけませんよね。地獄の住人にならなければ。2016年は、『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』と『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』という、二大アメコミヒーローケンカ映画が控えてますし、ゲームでは『アンチャーテッド』や『ジャストコーズ』の新作も出るので、まあこれからの地獄も適度に挫けつつやっていけるかなという感じです。

 

最後になりましたが、今年一年の私的映画ベスト10をやってみたいと思います。Twitterでやるのは怖いので、誰も見ていなさそうなこっちでやります。自分の趣味趣向を開陳するのは勇気がいりますから。こんな感じになりました。

 

1.『フォックスキャッチャー』

2.『セッション』

3.『ウォーリアー』

4.『ジョン・ウィック』

5.『アントマン

6.『キングスマン』

7.『インサイド・ヘッド』

8.『クリード チャンプを継ぐ男』

9.『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

10.『ガールズ・ステップ』

 

では皆さま、来年も歯を食いしばって生きていきましょう。それでは。

隣のおじさんの奇行にも負けず『フォックスキャッチャー』を観た

※ネタバレがあります

 

最近最寄りの映画館がチケット購入時に割引クーポン券をくれる。毎回くれる。クーポン券を使っててもくれる。在庫を捌きたいんでしょうか、おかげで手元に五枚くらいあります。クーポンを減らすために行くのに、プラマイゼロでまったく減らない。だから特に観る気のない映画でも観てしまう。これが狙いなのでしょうか。とにかくそういうわけで、あまり興味のなかった『フォックスキャッチャー』を、なんとなく観たのです。そもそもこういうサスペンスというか、人間の心の闇!みたいな映画は性に合わないと思っていました。火薬のドンパチとか、激しい肉弾戦とか、スプラッタとか、そういうものが好みだったので、この手の映画は刺さらんだろうなあと。予告編もそんなに面白くなさそうだったし…。

 

まったくなんの期待もせず席に着くと、隣に落ち着いた雰囲気のおじさんがいました。僕は上映中、小さな物音などでも敏感に反応するたちで、また、自分の衣擦れの音なども他の人の迷惑になってないだろうかと不安になるチキンハートなので、このおじさんにも迷惑をかけないか心配でした。特に期待していない映画を、あまりよくない種類の緊張感でもって観るという、なんとも言えない微妙な状態だったのです。千数百円払ってこんな思いをしなきゃいけないとは、などとさえ思っていました。

 

あらすじは、レスリング金メダリストのマーク・シュルツが大財閥デュポン社の御曹司であるジョン・デュポンから自ら率いるレスリングチーム「フォックスキャッチャー」に誘われ、その申し出を受けるところから始まります。それからいろいろすったもんだあり、殺人が起こる、と。身も蓋もないですが、まとめるとほんとにこんな感じなので、ご了承ください。

 

実際の殺人事件が元になってるとか、スティーヴ・カレルの怪演がすごいだとか色々と話題はありますが、個人的にはチャニング・テイタム出てる、という印象しかなかったです。マーク・ラファロも『アベンジャーズ』以外で印象がなかったので。まあ、これは単に、僕が映画をあまり見ていないだけなんですが。とにかく、かなり印象が薄かった。果たして僕はこれを楽しめるのかと。で、結論から言うと、ボロ泣きしました。めちゃくちゃよかった。この手の映画にこんなにハマるとは思いませんでした。

 

とにかく、スティーヴ・カレル演じるジョン・デュポンとチャニング・テイタム演じるマーク・シュルツ、この二人が実にいい。ジョンは母から認めてもらいたいと願い続け、叶わない。マークは兄弟でメダルを獲ったのに兄ばかり充実した生活を送っていることに不満を感じ、ふてくされている。どちらも、実際には十分なステータスを手にしているはずなのに、満たされていない。常に生活の中に虚しさが居座ってるんですね。また、二人とも精神的に非常に幼稚です。ジョンは金で何もかもを思い通りにしてきた人生ですから、非常にわがまま。購入した装甲車(そもそもなぜ装甲車なんか買うんだ?)に機関銃が付いていないと言って業者がサインを求めた書類を叩き落とすという、いい年こいた大人とは思えないような振る舞いをします。一方マークは言いたいことがあってもはっきりと口に出さず、不満げな顔して押し黙ってるわけです。そして一人になると自傷行為に走ったり、兄デイヴとの練習では怒りに任せて頭突きをかまして流血させたり、メンヘラくさい部分がある。作品中盤で二人は共依存のような関係になりますが、この二人なら納得という感じ。

 

 僕にはこの二人が、なんだか他人には思えないわけです。もちろん僕はしがない大学生で、社会的地位を鑑みればこの二人にシンパシーを感じる部分はないのですが、こういうどうしようもない不足感や精神的未熟さが、まるで未来の僕を見てる様なんですよね。誰かに認めてもらいたくて、嫌なことがあったら癇癪を起こしたり、逆に押し黙ったり。親にやってきたことを褒められたり、気の置けない友達がいたり、そういう当たり前の経験が無いがためにこんなことをしてしまうんですよ。そんな二人が痛々しすぎて、そして自分を見てるようでつらすぎて、気づけば夢中でスクリーンに食い入っていました。

 

すると気づくわけです。なんか隣で動いてるぞと。ちらと見ると、先ほどのおじさんが靴を脱いであぐらをかいて、上半身を前後左右に揺らしているわけです。しかもなかなか過激に。デンプシーロールでもしてるのかな?と思ったくらいです。幸いというか奇跡的にというか、隣に座っている僕には何の実害もなかったのですが、視界の左端でゆらゆらと揺れる成人男性の人影というのは神経質な僕にはなかなかのインパクトで、少なからず心が千々に乱れました。多動症かまして周りに迷惑かけないか心配でしたが、まさか隣のおじさんが多動症だったとは…。

 

しかし名作というのは、たとえ隣に奇行デンプシーおじさんがいようとも、十分に鑑賞に集中させてくれるものです。そうこうしているうちにポスターにも登場している、マーク・ラファロ演じるマークの兄で(ややこしい!)同じく金メダリストのデイヴ・シュルツがストーリに絡んできます。精神的に未熟で、常に他者の承認を求めている二人にとって、このデイヴという男は非常に曲者です。なぜならこいつは、幸せな家庭、豊富な人望、健全な精神という、二人が持っていない、欲しくて欲しくてたまらないものをすべて持っているからです。共依存といういびつながらも良好な二人の関係は、このデイヴの登場と共に崩れていくわけです。ジョンはなんとかしてレスリングという自分が一番好きな分野で母に認めてもらいたい、しかしレスリングを嫌う母はジョンを最後まで認めないまま亡くなります。苛立つジョンはデイヴをチームに引き入れるんですが、兄抜きで結果を出したかったマークはジョンに裏切られたと感じ、彼を拒否するようになります。

 

この後、最悪な精神状態でソウル五輪の予選会に臨んだマークは、案の定初戦を落とします。すると持病の癇を爆発させてホテルの自室で大暴れ、そのままヤケ食いというメンヘラOLみたいな行動に走るのですが、そこにドアのカギをぶち破って駆けつけたデイヴは、マークに張り手を二発!そして抱きしめて言うわけです。「一人でもがくな」と。このセリフを聞いた瞬間、お恥ずかしながら涙腺が限界を迎えました。圧倒的な父性ですよ。頭突きで鼻っ柱を折られても、どんなに無視されても、負けてふてくされて馬鹿なことをしてても、弟を決して見捨てないわけです。これは兄弟愛というより、父性愛ですね。僕はマークが羨ましい。デイヴの、というかマーク・ラファロの息子になりたい。これが無償の愛ですよ。とにかく泣ける。兄デイヴから自立しようとして、しかしジョンに依存して、最終的にそのジョンからも見放されて(と、マークは感じている)、途方に暮れ孤独にもがいている彼を救ったのは結局デイヴだった。羨ましいなあ。マーク、きみはいい兄貴を持ったよ。いいなあ。

 

こうして悲劇的なクライマックスに進んでいくわけですが、これ以上書くともう全部説明しそうになるのでやめときます。

 

ジョン、マーク、デイヴ、三人全員、とても愛おしいキャラクターだった。ジョンは、親の愛に恵まれず、全てを金でどうにかしてきたという異常な環境で育ってしまった、悲しき怪物です。彼をサイコパスだというのは簡単ですが、あの虚ろな目を見るたびに、僕は悲しくなる。彼が欲しかったのは、もっと素朴なものだったんだよなあ。マークは、なんだかんだデイヴが大好きだったんじゃないかな。フォックスキャッチャーに誘われたときも、そこから抜けるときも、デイヴに一緒に行こうと話しているんですよね。寂しがり屋なんですよ。そして、変に自罰的なところがある。そんなに自分を責めるなよ。きみにはナイスな兄貴がいたんだからさ。そしてマークは、素敵な人だよなあ。見捨てないでいてくれる人がいるってことが、どれほど幸せなことか。だからこそラストのマークの表情が胸を締め付けるわけです。

 

いやほんと、まさかこんなに面白い映画だとは夢にも思わなかった。気が早いですが、2015年度最高傑作かもしれません。まあ、僕のクソッタレなメンタリティが作品とガッチリはまった、というのが一番の要因でしょうか。僕自身はめちゃくちゃ楽しめましたが、あまり人にはおすすめできないですね。気持ちのいい余韻を残す作品じゃありませんし。ただ、卑屈で幼稚で友達のいない男がわちゃわちゃやる映画が好きなら、間違いなく観るべきです。あとファザコンにもおすすめ。面白かったっていう人は、僕とお友達になってね。

口だけの僕をお許しください

タイトルの通りです。初投稿のときに「最低でもひと月に一回のペースを目標にしていこうと思っています」とかドヤ顔でかましていたのに、めんどくさがってもう五ヶ月近くも放置していました。これはいくらなんでも情けなさすぎる。読んでる人なんか一人もいないでしょうが、そういう問題じゃあないんですよね。理屈じゃない。これは自分と交わした誓いであって、守らなきゃならないんです。いやまあ守れなかったんですけど。しかし、意志の弱さは自分でも分かってましたが、まさかひと月に一回、誰も読まないような便所の落書きを更新することすらできないとは…。

 

このものぐさは生来のものですが、いい加減にどうにかしたいです。卒論すら締切当日の受付終了一時間前に滑り込みで提出しましたからね。あまりにも卒論やりたくなさ過ぎて、締め切り一週間前まで卒論の事が頭に湧いてこないよう延々とゲームばっかしてました。なんで現実逃避に一生懸命になってんだ。意味が分からない。その努力を卒論作成に傾けろ。ものぐさが僕の人生に貢献した例なんて、中学のとき飯を食うのがめんどくさすぎて寝てばっかりいたら10kg近く痩せて、肥満体だったのが太り気味になったくらいですよ。あとはずっと僕の足を引っ張っている。

 

ブログなんてのは所詮は自己満足の産物であって、更新しようと放置しようと自由だ、なんてのは承知しています。しかし冒頭にも書いたように、自分で決めたことなんですよ。守らなくても誰からも責められることはありませんが、だからこそきちんとしなきゃいけなかった。これは誇り、尊厳、矜持の問題ですよ。それをこうも簡単に反故にするとは、自分で自分が信じられない。恥ずかしい。こんなに恥ずかしい思いをしたのは、大学に入ったばかりのころ、夜道で後ろに人がいると知らず仮面ライダークウガの主題歌をニヤニヤしながら歌ってしまったとき以来ですよ。

 

とにかく、これからは意識を入れ替えて書いていきますよ。2ヶ月に一回更新を新たな目標としてね、はい。無理はしません。人生は、無理と犯罪だけはしないでいきたいものですからね。人にやさしく、自分にもやさしく。がんばるぞ。

 

あと、あけましておめでとうございます。