人生にハリがない

4日目:昔のツイートを検索する勇気はないです

暇すぎて虚無だった大学生時代、孤独に屈してTwitterを始めました。自由に色んな主張をネット上でぶち上げられるというシステムに承認欲求をくすぐられ、色々ふざけてみるもネット上で黙殺され。そんな中で「全裸中年男性」界隈を知ったんです。


「全裸中年男性」界隈ってどんな界隈なのと聞かれると、「全裸中年男性」というワードをテーマにひたすら言葉遊びをする人たち、という感じでしょうか。正直よく分かりません。でもとにかく、下品でバカなことばかりツイートしている人たちで、Twitterってこんな風に自由でいいんだ!と衝撃を受けたことを覚えています。それからというものの、彼らの真似をして嬉々として下品なことばかりツイートして、そして全然おもんないから、こいつどうしちゃったの?的に周りから引かれ。おもんないツイート→周りから引かれる→もっとウケようとしてさらに下品なだけのおもんないツイート→もっと引かれる、という負のサイクルをハムスターもかくや、という勢いで回していたんですね。


そうやって孤独にツイートを繰り返していた時、ふと「彼らはやりたいようにやってるんだから、自分もそれでいいじゃん」と思い立ち、リアルの繋がりを捨ててひたすら自分の脳みそに浮かんできたことだけを吐き捨てる、オナティッシュのようなアカウントを作ろうと考えました。当時は全中男界隈の人たちをフォローしてもまったく返してもらえず、ちくしょうなんて思ったりしましたが、そもそもそういう承認欲求が浅ましいんだと断じて、もっとストイックに、抜身の刀のような心持でやってやろうと。そこで当時すでにかなり歪んで肥大化していた自身の恨みつらみや怒りを言語化しようと、怨念を呟くから「怨念マン」という名前を10秒で考えて作りました。bioを見ると2012年11月とのことで、もう大学生活も折り返しの頃に作ったんですね。懐かしいな。


新しいアカウントにしてみると、リアルの繋がりといったしがらみから解き放たれてクリアになったというか、ちょけてやろうという気負いがなくなって、スラスラとおふざけが出てきて驚きましたね。始めてすぐにフォローした全中男界隈の人たちもフォローを返してくれて、なんだか認められた気分になって嬉しかったです。それでもやっぱり若さからくる力みがあったのか、過去のツイートを検索してみると本当にひどいことばかり呟いています。今も我ながらひどいツイートばかりですが、昔は本当にひどい。正視に耐えない、公序良俗に反したことばかり。率直に言うと気持ち悪い。


ですがそこからは本当に楽しくて、自分の抱えてる不平不満をがなり立てたらみんなが面白がって反応してくれ、これまで現実でもネットでも黙殺されて来た自分にとっては承認欲求が満たされまくる夢のような日々となりました。まあ、みんなヲチスレみたいなノリで見ていたのでしょうが。とにかく、世の中に何の働きかけもできず、人とのつながりも満足に持てなかったという自意識があった僕にとっては、初めて他者とつながりを持てたような、救われた気分に浸れたわけです。今振り返ってみると虚しいことしてるなとは思いつつも、そこでできたつながりは楽しいものだったし、案外悪くないかなと。そもそもSNSって基本的にあんまり意義深いものでもないですしね。


まあ今年でサブアカも9年目となり、あの頃から考えるとだいぶ落ち着いてきました。今年で30ですし。そう考えると20からやってるのか、あんな無意味なことを。でもまあ人生あんまり無意味なことなんてそんなにないしな。無意味なことをしてしまったという学びを得たし、そういう無意味を通ったからこそ今の落ち着きがあるわけだし。30歳からのTwitterではほのぼのとしたツイートを心がけたいですね、はい。